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労災で受け取れるもの

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労災が認められた場合に給付されるのは、概していえば、以下のものです。↓
(リンクをクリックすると、それぞれの項目まで飛びます)

長いページになっているので、ざっと目を通すだけでも構いませんし、
後回しにしてとりあえず次のページ(労災の申請)に行くのも問題ありません。

1.治療にかかったお金
療養(補償)給付

診察代や薬代、入院にかかった費用、などを国に負担してもらうことができます。
国保や健保と違い、自己負担分はなく、全額をまかなってもらえます。

治療は「労災指定病院」で受けるのが原則です。
指定病院であれば、病院があなたに代わって国に治療費を請求してくれるので、あなたが一時的に費用を立て替える必要がなくなる、というメリットもあります。

とはいえ近くに指定病院がないなどの場合は、通常の病院で治療を受けることもできます。 その場合、まず利用者が費用を立て替えてから、かかった費用を後で国に請求する形になります。

痛みをやわらげるためにマッサージに行きたいんですが、その費用も保険でおりるんですか?
国が必要だと認めた場合はおりるのですが、本人の判断で行った場合はおりない可能性があります。 全ての治療費が保険の対象になるわけではないことは、知っておいてください。

2.休業している間の給与分
休業(補償)給付

労働災害が原因で休業をしなければいけなくなったときの休業補償分を、
国が保険から支給してくれます。
(ただし4日目以降の分の補償となっており、初めの3日分は支給されません。)

つまり、休んでいる間も、給料をもらえるということですか?

おおむねそういうことです。
ただし、賃金の全額を受け取れるかといえば、残念ながらそうではなく、 8割しか支給されません。 「休業(補償)給付」というものから6割、「休業特別支給金」というものから2割で、合計8割です。

休業(補償)給付が6割、休業特別支給金が2割

さらに、8割といっても、あなたが会社からもらっている賃金の全てを合計した8割、というわけではなく、 ボーナスなどの特別給与を除いて計算した額の8割ですから、さらに少なくなってしまいます。

じゃあ100%に足りない分は我慢しなさいということですか?
労働者の負ったケガや病気に対して、会社に責任がある場合は、100%に足りない分を会社に請求することができます。 会社が責任を認めない場合は、裁判を起こすことになりますが。
よくわからないですけど、 労災なんだから、会社に責任があるに決まってるんじゃないんですか?

いいえ、労災保険は、完全に労働者のミスが原因であるような、会社になんの過失もない場合でもおりるものなので、労災が認められたから会社に責任がある、 とは限らないのです。

会社に責任がない場合、休業中に受け取れる金額はあくまで8割、
ということになります。

休業補償は、休業があけてからまとめて支給されるものなのでしょうか? 早めにもらえないと、当座の生活が厳しいのですが。

休業期間が全て終わるのを待つ必要はありません。
例えば1ヶ月休業したらまずその分を請求し、さらに1ヶ月後に2回目を請求、という具合に、そのつど請求をすることができます。

ただし、1回目の請求をしたときは、そもそもあなたのケガや病気が労災にあたるのかを労基署が詳しく審査をすることになるでしょうから、 請求をしても、すぐにはおりないのが現実です。

労基署による審査は、早ければ1ヶ月で終わりますが、
半年、1年半と待たされるケースもあります。

また、労災を申請するための書類集め・証拠集めにも、相当の時間を取られます。

申請の手続きが難しいかといえば、そんなこともないのですが、
ただ形式的に書類を作成して申請するだけでは、なかなか労基署から認定をもらえないのが現実なので、 しっかりとした準備をし、労基署にアピールする証拠をそろえてから申請するほうがいいのです。

ということはつまり、そうした申請までの準備と、申請してからの労基署の審査とで、二重に時間がかかるということで、その間の生活費をどうするかが、非常に難しい問題となっています。

労災保険の代わりに健康保険を一時的に使うことで、傷病手当金という給付を国から受け取れるようになるので、 それを当座の資金にあてることを検討するのもいいでしょう。

ただし、その後に労災が認められた場合は、傷病手当金を国に返還する必要があります。 健康保険と労災保険は同時に使うことができないからです。
そもそも休業が必要かどうかは誰が判断するの?
大したケガでもないはずなのに、ずっと休んでいる社員がウチにいて、困ってるんだけど。

休業補償を労基署に申請する際に、そのつど医師の証明が必要になります。
医師の証明があるなら、労基署は休業が必要な状態だったと判断することになるでしょう。

労基署の判断に納得がいかないとき、「本当は休業する必要がないのにいつまでも休んでいたのだから懲戒解雇をした、不当解雇ではない」、 などと会社が民事訴訟等で主張するのは自由です。しかし医師や労基署が休業が必要だと判断しているのに、裁判所がそれを否定する可能性は、 現実には低いと思われます。

3.大きなケガ・病気への給付
傷病(補償)年金、傷病特別年金

ケガや病気が1年6ヶ月たってもまだ治らず、しかもその症状が相当に重い場合、
「傷病(補償)年金」や「傷病特別年金」という給付を受けられます。 相当に重いとは、等級でいうところの1〜3級にあたる場合です。

ケガや病気の等級 傷病(補償)年金 傷病特別年金
1級 平均賃金の313日分 ボーナスなどの313日分
2級 277日分 277日分
3級 245日分 245日分
労災保険とは別に、同じケガや病気について、厚生年金や国民年金をもらえる場合は、 この傷病(補償)年金の額が調整され、少し減らされることになります。

間違えやすいのですが、これら2つの年金は、後遺症への給付ではありません。 後遺症とは治療が終わった後に残る症状のことですが、この2つの年金を受け取れるのは、1年6ヶ月たってもまだ治療が終わっていない場合、 つまり治療によってまだ症状が目立って改善する余地が残っている場合です。

もはや治療によって大きな改善が見込めなくなったときは「治癒」したとみなされ、 この年金は打ち切られます。そのとき後遺症が残っていれば・・・(1〜3級のケガや病気ですから残っている可能性が高いと思うのですが)・・・後述する「障害(補償)給付」に切り替わります。

なお、「傷病(補償)年金」と、先述した「休業(補償)給付」は、同時にもらうことができません。 「傷病(補償)年金」を受け取れる場合は、「休業(補償)給付」が打ち切られます。とはいえ、より補償が手厚くなるのですから、心配することはありません。

そもそも1級から3級のケガや病気というのは、どういうものなんですか? 自分のケガが何級にあたるのかなんて、わかりません。
下にまとめました。
相当に重い症状であることがわかると思います。
等級 障害の状態
1級
  • 神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し、常に介護を要するもの
  • 胸腹部臓器の機能に著しい障害を有し、常に介護を要するもの
  • 両眼が失明しているもの
  • そしやく及び言語の機能を廃しているもの
  • 両上肢をひじ関節以上で失つたもの
  • 両上肢の用を全廃しているもの
  • 両下肢をひざ関節以上で失つたもの
  • 両下肢の用を全廃しているもの
  • 上に定めるものと同程度以上の障害の状態にあるもの
2級
  • 神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し、随時介護を要するもの
  • 胸腹部臓器の機能に著しい障害を有し、随時介護を要するもの
  • 両眼の視力が〇・〇二以下になつているもの
  • 両上肢を腕関節以上で失つたもの
  • 両下肢を足関節以上で失つたもの
  • 上に定めるものと同程度以上の障害の状態にあるもの
3級
  • 神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し、常に労務に服することができないもの
  • 胸腹部臓器の機能に著しい障害を有し、常に労務に服することができないもの
  • 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇六以下になつているもの
  • そしやく又は言語の機能を廃しているもの
  • 両手の手指の全部を失つたもの
  • (初めの2つ以外で)常に労務に服することができないもの、その他上に定めるものと同程度以上の障害の状態にあるもの

なお、紹介した2つの年金の他に、「傷病特別支給金」という制度もあります。
これも1〜3級のケガや病気が1年6ヶ月治らなかった場合限定ですが、およそ100万円が支給されます。 (年金ではないので一度だけです。)

4.介護費用
介護(補償)給付

介護が必要なケガや病気をしている人、後遺症を患っている人、
に支給されるのが、介護(補償)給付です。

とはいえ介護が必要な人すべてが受け取れるわけではなく、
厳しい条件があります。↓

  • 1級のケガや病気・後遺症、を患っていること
  • または、2級のケガや病気・後遺症、のうち精神系統の機能もしくは精神を患っていること、胸腹部臓器の機能について患っていること

↑まずこのどちらかを充たしたうえで、さらに

  • 現に介護を受けていること
  • 病院や診療所に入院していないこと
  • 老人保健施設や特別養護老人ホームなどを利用していないこと
    (つまり民間サービスや家族による介護を受けていること)

を充たす必要があります。↑
特養老人ホームなどを利用しているケースでは、利用者はすでに国から充分な支援を受けているとみなされるようで、 支給対象から外れます。

いくら受け取れるのか

介護にかかった費用が支給されます。 ただし、かかった費用の全額がもらえるわけではなく、上限があります。 常時介護が必要な状態であれば、毎月104,290円が。 随時介護が必要な状態であれば、毎月52,150円が、それぞれ上限となります。

うちでは家族が介護をしているのですが、その場合、かかった費用はいくらで計算すればいいのでしょうか?
身内が介護をしていて費用を払っていない場合、常時介護が必要な状態なら月に56,600円が、 随時介護が必要な状態であれば月に28,300円が、それぞれ最低でも支給されます。

5.後遺症への給付
障害(補償)給付・障害特別支給金

労働災害によって後遺症が残った場合に支給されるのが、障害(補償)給付や障害特別支給金です。 後遺症の等級によって、金額や支給の形態が変わります。

後遺症に支給される保険の種類

(1) 1級〜7級の場合

後遺症の等級が1〜7級の場合、障害(補償)年金と障害特別年金という2つの年金と、障害特別支給金という一時金が支給されます。 年金は、継続して受け取ることができます。↓

後遺症の等級 障害(補償)年金 障害特別年金 障害特別支給金
1級 平均賃金の313日分 ボーナスなどの313日分 342万円
2級 277日分 277日分 320万円
3級 245日分 245日分 300万円
4級 213日分 213日分 264万円
5級 184日分 184日分 225万円
6級 156日分 156日分 192万円
7級 131日分 131日分 159万円
労災保険とは別に、同じ後遺症について、厚生年金や国民年金をもらえる場合は、 障害(補償)年金の額が調整され、少し減らされることになります。

年金は2、4、6、8、10、12月の6回にわたって分割されて支給されますが、
障害(補償)年金は一度に限り、まとまった額を前払いで受け取ることもできます。

なお、この年金を受け取っていた方が亡くなった場合に、一定の条件で遺族に支給される「障害(補償)年金差額一時金」というものもありますが、 詳しいことは省略します。

(2) 8級〜14級の場合

一方、後遺症の等級が8〜14級の場合は、障害(補償)一時金と障害特別一時金、障害特別支給金の3つが支給されます。 この3つは年金ではないので、一度しか受け取ることができません。↓

後遺症の等級 障害(補償)一時金 障害特別一時金 障害特別支給金
8級 平均賃金の503日分 ボーナスなどの503日分 65万円
9級 391日分 391日分 50万円
10級 302日分 302日分 39万円
11級 223日分 223日分 29万円
12級 156日分 156日分 20万円
13級 101日分 101日分 14万円
14級 56日分 56日分 8万円
同じケガや病気によって、先述の傷病特別年金をもらっていた場合は、 障害特別一時金からその分が減らされます。

6.遺族への給付
遺族(補償)給付、遺族特別支給金

労働災害が原因で亡くなった場合に遺族に支給されるのが、
「遺族(補償)年金」や「遺族特別年金」、そして「遺族特別支給金」です。
ただし、遺族であれば無条件に受けられるというわけでもなく、色々と条件があります。

そもそも遺族といっても範囲が広いわけですが、大まかにいえば、↓

遺族の優先順位(簡易版)

↑ の順に優先権があり、優先順位の最も高い遺族だけが年金を受け取ることができます。
同じ順位に複数の遺族がいる場合は、等分します。

例えばAさんという男性が労働災害で亡くなったとして、Aさんに妻がいた場合は、妻だけがこの年金を受け取ることができ、 子供や両親は何も受け取ることができません。 不条理とも思えますが、そういう制度です。

また、そもそも年金を受けられるのは、
亡くなった労働者の収入によって生活をしていた遺族、に限られます。

例えば、亡くなった労働者が生前に両親に仕送りをしていて、両親がその仕送りを頼りに生活をしていたのであれば、両親はこの条件に当てはまることになります。

一方で、両親が息子(または娘)の収入に頼っていなかった場合、この条件から外れることになり、両親は給付の対象にならないということです。

頼っていたのかいなかったのか、実際にはそう簡単に線引きできるものではないでしょうが、 その判断は労基署に委ねられることになります。

加えてもう一つ、先ほどは説明を簡単にするために省略したのですが、
実は遺族の優先順位は、遺族の年齢や健康状態によって変動します。

先ほどあげた優先順位を正確なものにするなら、以下のようになります。↓

遺族の優先順位(詳細版)

一定の障害とはおおむね、後遺症の等級でいうところの5級以上をさします。
7〜10位の遺族は、60歳になるまで支給が停止されます。

重要なことですが、この順位は常に最新の状況が反映され更新されるものではありません。
例えば59歳の健常な夫(優先権7位)が、1年後に60歳になったからといって、たちまち優先権1位になって年金をもらえるわけではない、ということです。

順位は、労働者が亡くなった時点における状態(遺族の年齢や障害の有無)で決まるものであり、 ひとまずそれで固定されます。

つまり、身内が亡くなった時、たまたま年齢が1つ足りなかったばっかりに、 その先ずっと年金を受け取れなくなるかもしれない、ということですか?

その通りです。不条理に思うかもしれませんが、そういう制度です。
しかし一度決まった順位が永久に固定されるわけではなく、

  • それまでこの年金をもらっていた遺族が亡くなった
  • それまでこの年金をもらっていた子供や孫が成長して、年齢制限を越えた
  • それまでこの年金をもらっていた遺族が結婚した

などの場合は、改めて順位を決め直すことになります。

いくら受け取れるのか

受けとれる遺族の人数によって、支給額が変わります。
2人以上の場合は等分します。

遺族の数 遺族(補償)年金 遺族特別年金 遺族特別支給金
1人 平均賃金の153日分
(175日分になる場合もあり)
ボーナスなどの153日分
(175日分になる場合もあり)
300万円
2人 201日分 201日分 300万円
3人 223日分 223日分 300万円
4人以上 245日分 245日分 300万円
労災保険とは別に、遺族厚生年金や遺族基礎年金をもらえる場合は、 この遺族(補償)年金の額が調整され、1〜2割ほど減らされることになります。

年金は2、4、6、8、10、12月の6回にわたって分割されて支給されますが、
遺族(補償)年金は一度に限り、まとまった額を前払いで受け取ることもできます。

該当する遺族が誰もいない場合

さて、年金を受け取れる遺族の優先順位を、
ここでもう一度思い出しましょう。↓

遺族の優先順位(詳細版)

↑注意深く見るとわかりますが、ここであがっている遺族には、だいぶ漏れがあります。
例えば30歳の夫や50歳の両親、または20歳の子供は、このリストのどこにも含まれていません。

また、思い出してください、そもそも年金を受けられるのは、
亡くなった労働者の収入によって生活をしていた遺族、に限られていました。

したがって、該当する遺族が一人もいないというケースも、
それなりにありそうであることが想像できます。

その場合は誰も年金をもらえないということですか?

そういうことになります。
しかし全く何も受け取れないわけではなく、年金のかわりに一時金が支給されます。
「遺族(補償)一時金」や「遺族特別一時金」、そして「遺族特別支給金」です。

この一時金にも、年金と同じく、受け取れる遺族の優先順位があります。↓

一時金をもらえる遺族の優先順位

いくら受け取れるのか

遺族(補償)一時金 遺族特別一時金 遺族特別支給金
平均賃金の1000日分 ボーナスなどの1000日分 300万円
それまで他の遺族が遺族(補償)年金や遺族特別年金をもらっていた場合、 その分が遺族(補償)一時金や遺族特別一時金から引かれ、 また遺族特別支給金も支給されません。

遺族(補償)給付と男女差の問題

さて、この遺族(補償)給付ですが、多くの批判を受けている制度上の問題があります。
夫と妻とで扱いに違いがあることです。

夫が労災で亡くなった場合、妻は無条件で年金を受け取れるのに、
妻が亡くなった場合、夫の受給資格には、年齢や健康状態によって制限がかけられるのです。↓

扱いに違いがある

これは男女差別であり不当であると、以前から批判がありました。
そして平成25年11月、大阪地裁はこの制度が、 男女差別を禁止する憲法に違反するとの判決を出しました。

しかし平成27年6月の大阪高裁の判決では、一転して合憲との判断がなされ、現在は最高裁で係争中です。 この事件は地方公務員の労災保険制度についてのものですが、この後出る最高裁の判決は、民間労働者の労災制度にも影響を与えることでしょう。

7.葬儀代
葬祭料・葬祭給付

労働災害によって亡くなった場合、葬儀代が支給されます。

労働者が生前にもらっていた平均賃金の30日分+31万5000円か、
または平均賃金の60日分

のいずれか多いほうが支給されます。
実際に葬儀にかかる(かかった)費用は無関係で、生前にもらっていた賃金の額を元にして金額が決まります。

したがって葬儀を終えてから領収書などをそろえて請求する必要はなく、
葬儀を行う前に請求することもできます。

8.子供の学費
労災就学援護費 労災就労保育援護費

労災で亡くなったか、または重い障害を負った場合に、子供の学費を援助してもらえる制度があります。 「労災就学援護費」や「労災就労保育援護費」というものです。

子供がいれば必ずもらえるわけではなく、学費の支払いが困難であると認められた場合だけですが、子供一人につき、毎月12,000〜39,000円の範囲で支給されます。

その他に支給されるもの

ここまで大きく8つの給付について見てきましたが、
労災が認められた場合に受けとれるものは他にもあります。 例えば・・

義肢等補装具の費用の支給

後遺症を負った場合に、
義手や義足、車イスの費用をもってもらえる可能性があります。

アフターケア通院費

ケガや病気が治癒(=症状固定)した後にも、ときどきは診察が必要となる場合もあるでしょう。 その診察費や通院費を支給してもらえる可能性があります。

二次健康診断等給付

直近の健康診断で脳や心臓に異状が見つかり、さらなる詳しい検査が必要になった場合に、
その検査費用を国がもってくれます。

この他にもありますが、全てを挙げていくと煩雑になるので、省略いたします。

労災保健の時効に気をつけましょう

労災保険の給付を受け取る権利には、時効があります。

  • 治療費
    2年
  • 大きなケガへの給付
    なし(特別支給金は5年)
  • 後遺症への給付
    5年(前払い一時金は2年)
  • 葬儀の費用
    2年
  • 休業している間の給与
    2年
  • 介護費用
    2年
  • 遺族への給付
    5年(前払い一時金は2年)
  • 子供の学費
    なし(現在困っている場合のみ)

時効がカウントされるのは、労災保険を受け取る権利が発生した日の翌日からです。

例えば治療費なら、病院で治療を受け、治療費を病院に払うことになった日の翌日から。
休業補償であれば、実際に休業をした日の翌日から、時効のカウントが始まります。

間違える人がいるかもしれませんが、治療費や休業補償は、2年が経過したからといって、請求する権利のすべてが失われるわけではありません。

あくまで2年を経過した分が請求できなくなる、
という意味です。

例えば5年間休業をしていたのにこれまで労災を申請していなかったという人がいた場合、
時効は2年ですから、始めの3年分の休業補償は、もう受け取ることができません。
しかしその後の2年分の補償は、今からでも受け取ることができます。↓

時効の例

一方で、後遺症への給付や遺族への給付は、権利が発生してから5年が経過すると、
請求する権利の全てを失うことになります。

5年が経過すると、過去5年分はもちろんのこと、本来ならこれから受け取れたはずの分まで、 もはや請求することができなくなってしまうのです。

同じ労災保険でも、給付の種類によって、時効の持つ意味が変わってくるということです。 わずか1日の差が、大きな違いを生むことになりかねません。

労災は申請までに書類の準備などで時間がかかることもあるので、 なるべく早いタイミングで専門家に相談されることをお勧めします。

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